第5章 居なくならない*
自分でも気付かぬうちに涙が流れていた
切実な願い
私の小さい様で大きな願い
「泣くな」
そういい頬を拭われ初めて自分が涙していたことに気づく
「....泣いてない。」
そう言いながらも涙を拭われては説得力はない
「お前だけだと約束する。だから泣くな」
そう言われ目尻にキスをされる
「レイだけ...。」
「あぁ だからお前も私だけだと約束してくれ」
その言葉に頷き返すと約束だという様に唇にキスをされる
答える様にキスを返すとまるで愛おしそうな者でも見つめる様な瞳をして微笑み返される
いつのまにか鏡ではなくお互いに向き合う様になっていた身体
再び自然と見つめあいそっとキスを重ねあう
お互い溺れる様に夢中になって一生この時が続けばいいのにそう願いながら一生懸命にキスをする
レイの片手がまるで逃がさないという様に頭を抑える
もう片方の手はクチュリと滴らせる下にいつの間にか伸びており確実な快感を与えられる
「んんっ!?」
と驚き逃げ腰になるとすぐ後ろは鏡でいつの間にかだんだんと逃げ道がなくなっていたことに気づく