第3章 爆豪勝己
お互いの気持ちを伝え合ったバレンタインから数日後、はれて爆豪くんと付き合う事になった私は1年A組の寮、爆豪くんのお部屋に来ていた。
寮の造りは普通科とも一緒だからお部屋の構造は似てるんだけど、それでもやっぱり爆豪くんのお部屋、っていうのは緊張しちゃうな。
『爆豪くん、コレ。今度は貰ってくれる?』
バックから取り出したのは、マフィンの入った小包。
結局バレンタインの日に持ってた紙袋は、私が走ったり泣いたりしてぐちゃぐちゃになってしまったので、爆豪くんにはそれが良いとごねられたがやっぱりちゃんと綺麗な物をあげたかったので新しく作り直す事にした。
「ッたりめーだ。.........あんがとよ。んで───」
渡したマフィンを受け取るとすぐに爆豪くんの視線は私の両サイドへ向き、こめかみに青筋を立てて2人を見ている。
「なんで、ここに、クソ髪とアホ面がいんだァ??ああ!?しかも両サイド堂々と座ってんなや、から離れろや!!!!」
そう、テーブルを前にした私の両隣には切島くんと、上鳴くんが座っている。