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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第3章 不思議なみぞの鏡【賢者の石】



「あんなに厳重な警備が必要な物っていったいなんだろう」

ハリーとロンのその言葉に、私は二人が昨日ので懲りてないなと確信した。
そしてモリーおばさんが、年頃の男の子は危険なことに遭っても、また冒険したくて堪らなくなると言っていたことを思い出し、その言葉に頷きたくなる。

「貴方達、昨日ので懲りたわけじゃないのね」
「当たり前だろう?あんな化け物が守ってるのが何か、アリアネは気にならないのかい?」
「僕は気になるよ。確かに危険だったかもしれないけれど、素晴らしい冒険だったしね」
「·····そう」

ハーマイオニーが今ここにいたら、きっと顔を真っ赤にして怒っていそう。
なんて思いながら、朝食のロールパンを一口に千切ってからふわふわしたスクランブルエッグを乗せて口に入れた。

「ものすごく大切か、ものすごく危険な物だな」
「その両方かも」

仕掛け扉の下に何が隠されているか、それがグリンゴッツからホグワーツに移された物じゃないか。
ハリーとロンはずっとその話をしていたけれど、ハーマイオニーとネビルは興味を示す事はなかった。

ネビルは二度とあの三頭犬の話はしたくないし、思い出したくないらしい。
そしてハーマイオニーは、ハリーとロンとは口を効かずにいる。
ただ、私とはちゃんと話をしていた。

「あの二人、ちゃんとアレで懲りたかしら」
「うーん·····どうでしょうね」
「私はもう、あんな事には巻き込まれたくないわね。あの二人といたら、命が幾つあっても足りないわ」
「うーん·····」

ただ、私もあの三頭犬が守っている物には興味がある。
ホグワーツがあんな化け物みたいな三頭犬を使ってまで、守っているのはなんだろう·····と。

「あ、アリアネ。私は図書館に寄ってくるわ。借りたい本があるのよ」
「じゃあ、私は先に次の授業のクラスに行ってるわ」
「ええ、またあとで」

ハーマイオニーと別れた私は、次の授業のクラスに向かう。
次の授業は魔法史であり、ハリーとロンが好きでは無い授業だ。

「でも、なんで男の子って冒険が好きなのかしら。危険を犯してまで·····」

昨日はもう懲り懲りだと言わんばかりの顔をしていたのに。
そう思いながら小さく首を傾げている時であった。

「そりゃ、男は冒険したいに決まってる」
「危険を犯してでも求めるものがある」
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