• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第15章 ワールドカップ【炎のゴブレット】


バクマンが叫ぶと、敗者のブルガリア選手の7人が階段を上がってボックス席へと入ってきた。
スタンドの観衆は彼らへと拍手を送っていて、私も拍手をする。

ブルガリアの選手はボックス席の座席の間に1列に並んで、バクマンが選手の名前を呼びあげると、1人ずつブルガリアの魔法大臣の握手を交わしていた。
そして次にファッジとも握手をしていた。

「あ、クラムだわ……」

私は小声でハーマイオニーに囁いた。

「顔、凄く痛そう……」

列の最後にはクラムがいて、ボロボロだった。
顔は血まみれであり、両目の周りには黒いアザが広がっている。
そして手にはスニッチを握っていて、バクマンがクラムの名を呼びあげた。
すると鼓膜が破れんばかりの大歓声があがる。

そして次はアイルランドのチームが入ってきた。
リンチとモランとコノリーに支えられていて、2度目の激突で目を回したようだ。
トロイとクィグリーが優勝杯を高々と掲げると、観客席から祝福の声が聞こえてきた。

そしてバクマンが杖を自分の喉に向けて『クワイエタス(静まれ)!』と唱えた。

「この試合は、これから何年も語り草だろうな。実に予想外の展開だった。実に……いや…もっと長い試合にならなかったのは残念だ……ああ、そうか……そう、君たちに借りが……いくらだったかな?」

フレッドとジョージが自分たちの座席の背を跨いで、バクマンの前に立つ。
そしてにっこりと笑いながら手を突き出すのであった。
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp