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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第13章 裏切り者【アズカバンの囚人】


クィディッチの試合が終了して、お祭り騒ぎは暫く続いて心地よい時間も続いた。
だがこの心地よい時間も終わりをそろそろ告げ、試験が迫ってくる。

全員が外に出たいのを我慢して、試験勉強をしていた。
あのフレッドとジョージさえ勉強していて、私達も勉強していたがハーマイオニーは気が立っていた。
そのせいで、私達はハーマイオニーにどうやって複数の授業に出ているのか聞くことが出来ない。

だが、ハーマイオニーが自分で書いている試験予定表を見てから我慢できずに聞いてしまった。

「ハーマイオニー?」

ロンは恐る恐ると、ハーマイオニーに声をかける。
何せ最近のハーマイオニーは邪魔されると爆発してしまうから。

「あの、この時間表、写し間違いじゃないのかい?」

ハーマイオニーの時間表は確かに間違いじゃないかと思うものだった。
何せ9時に2個もの試験を受けるようになっていて、1時もそうなのだ。

「なんですって?」

ハーマイオニーは神経質そうな瞳で予定表を確かめる。

「あら、大丈夫よ」
「どうやって同時に2つのテストを受けるのか、聞いてもしょうがないよね?」
「しょうがないわ。ねえ、貴方達、私の『数秘学と文法学』の本、見なかった?」
「それならロンが持っていたわよ」
「ああ、寝る前の軽い読書のためにと借りしましたよ」

その時、窓辺で羽音が聞こえた。
誰のフクロウが来たのだろうかと思えば、ヘドウィグが羽を広げている。

「ヘドウィグ!」

ヘドウィグの嘴にはメモが咥えられている。
ハリーはそれを取ると読み上げた。

「ハグリッドからだ。バックビークの控訴裁判、6日に決まった」
「6日?それって被るわね」
「ええ、試験が終わる日だわ」

6日は丁度全ての試験が終わる日。

「みんなが裁判のためにここにやってくるらしい。魔法省からの誰かと、死刑執行人が」
「死刑執行人!?待って、控訴裁判なのよね!?」
「控訴に死刑執行人を連れてくるの!?それじゃ、まるで判決が決まってるみたいじゃない!」
「ああ、そうだね」
「おかしいわ!そんなのおかしい!控訴裁判なのよ!」

私とハーマイオニーは思わず叫んでしまう。
だって控訴裁判であり、まだ判決は決まっていないのに死刑執行人が来るなんて、もうハグリッドが負けるのが決まっているようだ。
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