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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第11章 忍びの地図【アズカバンの囚人】


「どんな人が闇の側に加担しようと、シリウス・ブラックだけはそうならないと、わたしは思ってました。……あの人がまだホグワーツの学生だった時のことを覚えてますわ。もしあの頃に誰かがブラックがこんなふうになるなんて言ってたら、わたしきっと『あなた蜂蜜酒の飲みすぎよ』って言ったと思いますわ」
「君は話の半分しか知らないんだよ、ロスメルタ」

魔法大臣はぶっきらぼうに言う。
それよりも私はブラックがホグワーツに通っていたことに驚いた。
ピーブズがシリウスの事を知っている時点で、もしかしてとは思っていたけれど……。

「ブラックの最悪の仕業はあまり知られていない」
「最悪の?」
「あんなにたくさんの可哀想な人たちを殺した、それより悪いことだっておっしゃるんですか?」
「まさにそのとおり」
「信じられませんわ。あれより悪いことってなんでしょう?」
「ブラックのホグワーツ時代を覚えていると言いましたね、ロメスタ」

マクゴナガル先生は呟くように、小さな声で囁いた。

「あの人の一番の親友達が誰だったか、覚えていますか?」
「えぇえぇ」

ロメスタは懐かしげに微笑んだ、

「いつでも一緒、影と形のようだったでしょ?ここにはしょっちゃう来てましたわ。ああ、あの3人にはよく笑わされました。まるで漫才だったわ、シリウス・ブラックとジェームズ・ポッターとウィリアス・フリート!」

ハリーがガタンと机を揺らしてしまい、大ジョッキが落ちて大きな音を立てた。
ロンがハリーを蹴り、静かにしろと言わんばかりの圧をかけている。

私は思わず叫びそうになった。
だってシリウス・ブラックの親友が、私の父さんとハリーのお父さんだなんて……。

「そのとおりです。ブラックとポッターとフリートはいたずらっ子達の首謀者。もちろん、3人とも非常に賢い子でした。まったくずば抜けて賢かった。しかしあんなに手を焼かされた3人組はなかったですね」
「そりゃ、わかんねえですぞ」

ハグリッドが喉を鳴らしながら笑っていた。

「フレッドとジョージ・ウィーズリーにかかっちゃ、互角の勝負かもしれねえ」
「みんな、ブラックとポッターとフリートは兄弟じゃないかと思っただろうね!」
「一心同体!」
「まったくそうだった!」

フリットウィック先生もファッジも懐かしそうにしていた。
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