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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第10章 名付け親【アズカバンの囚人】


「さあ、アリアネもそろそろ戻りなさい」
「……うん」

職員室への扉を開けてから、私はハリー達を追いかけようとした。
そして廊下を曲がろうとした時、目の前にセブがいて危うくぶつかりそうになる。

「よく前を見て歩くんだな、アリアネ」
「セブ!」
「体調は平気なのか?」

セブは少し腰を曲げると私の顔を覗き込んできた。
彼の真っ黒な瞳に私が映るけれど、顔色は良さげには見える。

「平気よ。マダム・ポンフリーが薬を出してくれたから」
「そうか。思えばお前は、体調を崩しやすいな。気をつけることだ」
「ありがとう。じゃあ、また」

そう言って、セブの脇を遠ろうとした時薬品の匂いがした気がした。
それに彼の手には何やら小瓶が握られていて、私はそれを横目で見ながら通り過ぎる。

(何かの薬?まあ、セブは薬草学の先生だから薬品を持っていても可笑しくはないよね)

だけど、何の薬だったんだろう。
そう思いながら私はハリー達を追いかけていれば、彼らの後ろ姿を見つけた。

「ハリー、ハーマイオニー、ロン」
「アリアネ!聞いてくれよ、ハーマイオニーの怖いやつってのが聞いて呆れるんだ!」

ロンは本当に呆れたようにしていた。

「なに?」
「ハーマイオニーが怖いのは成績らしいんだ。10点満点で9点しか取れなかった宿題とか言うんだよ。聞いて呆れるだろう?それが怖いだなんて」
「まあ、ハーマイオニーらしいわ……らしいわね」

私が苦笑を浮かべていれば、ロンはため息を吐き出してから私へと視線を向けた。

「アリアネは?何が怖い?君ならボガードは何になったと思う?」
「吸魂鬼かも」
「ああ、それはそうかも。あれは怖かったもんなあ」

そんな話をしながら、私たちは『闇の魔術に対する防衛術』のクラスへと向かうのだった。
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