第30章 新たに
「おお、削れてる削れてる!」
MENは散らばって延焼からも逃れた雪玉を拾いながらヤツを見上げた。
たいたい・ザ・スネイルの体力が残りわずかというのもあり、MENはツールを取りに行き、弓矢を手に取った。
「最後はこれでトドメを刺してやろう」
MENはたいたい・ザ・スネイルに狙いを定めて弓に矢をつがえた。
小さく鋭い音を立てて放たれた矢は、寸分の狂いなくたいたい・ザ・スネイルに命中した。
最後の悪足掻きかただのタイミングか、MENに何か建造物を当ててたいたい・ザ・スネイルは消滅していった。
「いってぇ! 最後は大人しくやられろよな」
なんてネタで悪態を吐きながらMENは白虎たいたいと同じく光を放ちながら消えていくたいたい・ザ・スネイルを眺めた。
すると、今までダメージを与えてくる訳ではなかったドレインたいたいが、妙な動きをし出した。
「ん……? アイツ、なんか様子おかしくね……?」
ドレインたいたいは島の中心のあの岩盤上に下り立ち、ゆっくりと両の手を合わせた。それは今までの吸引攻撃ではなく、ドレインたいたいはどんどんと体が小さくなったかと思いきや、急に大きなシルエットとなって新たな姿へと変化した。
「えぇっ?!」
ドレインたいたいは、ドラゴンたいたいへと変身したのだった……。