第28章 大反撃
「おーい、下りてこーい」
なんて言っても従うはずもなく。
そうだ、とMENは急反転してどこかへ向かった。そこは、MENのツールを仕舞ったチェストがある家で、そこからシャベルだけ取り出してまたどこかに向かう。
MENは、また吸収を始めたドレインたいたいの攻撃から逃げるように放置されたままのイグルーの中に入った。イグルーの中でもドレインたいたいの吸収が届かないのをいいことに、MENは雪ブロックを掘り始めた。シャベルで掘ると雪玉になるそのブロックは、MENの手持ちをあっという間にいっぱいにした。
その後、ドレインたいたいの吸収も終わったところでMENは空を仰いだ。未だたいたい・ザ・スネイルは素手では届かないところを浮遊している。MENは先程手に入れた雪玉を投げた。
「おーい……って届かないか?」
雪玉は届いていないように見えた。ところが、そこにドレインたいたいが割り込んできて雪玉が見事に命中した。
「あ」
とは言ったものの、雪玉はそもそもダメージがない。トゲの性能があるとはいえ、MENにダメージが返ってはこなかったが。
ドレインたいたいの怒りを買ってしまったようで、両手を合わせる動作をしてきた。まずっ、と走り出そうした時にはMENの体は浮かび上がっていて、たちまちドレインたいたいの体にくっついて行動が制限されてしまった。
「いや、でもこの攻撃自体はダメージはないから……」MENはほとんど目線の高さになったたいたい・ザ・スネイルを見やった。「ここからなら届くのでは」
そうしてMENは、雪玉をたいたい・ザ・スネイルに向けて放り投げた。案外簡単に投げられるので数個放ってしまったが、そのいくつかがたいたい・ザ・スネイルに当たった。
ダメージはほとんど与えていないようなものだったのだが、ここでようやく、バグなのか仕様だったのか、たいたい・ザ・スネイルがMENに気付いた。
「おし、気付いたか!」
とはいえ、MENはドレインたいたいの体にくっついたままである。どうするのかというコメント欄にMENは何も答えないまま、MENはたいたい・ザ・スネイルの突進を真正面から受けて間もなく倒れた。MENはこう言い切った。
「これはちょっとした実験よ。次からが反撃だ」
MENはエンドにもう一度向かった。