第24章 あんなのは無理?
まず動いたのはドレインたいたいだった。二度と同じ手には掛かるまいと、MENはドレインたいたいの攻撃予備動作を見逃さなかった。ドレインたいたいはプレイヤーを吸い込む時、両手の平を前方で合わせるのだ。
MENは素早くブロックを置いて吸い込まれるのを防ぎ、弓矢を構える。標的はドレインたいたいではなく、白虎たいたいだ。
「俺の予想は、アイツには攻撃は当たらない」とMENは向かってくる白虎たいたいに狙いを定めながら言う。「ってことはまずは他の二体倒さないとアイツにダメージを与えられないとかだろ!」
その予想が合っているかは分からないが、少なくともコメント欄にいる視聴者たちもMENの考えにそうかもと賛同していた。MENは白虎たいたいに弓矢を放つ。しかし残念なことにたいたい怪物たちは皆、攻撃をしてもノックバックしない。MENは、ドレインたいたいが吸収を止めたタイミングを見計らって走り出した。白虎たいたいの攻撃を簡単にかわす方法は地形を利用することだったが、凹凸の少ないエンド島ではとにかく動き回るしかなかった。
「グゥオオオ……!」
白虎たいたいの咆哮がMENの真後ろを横切る。
「あっぶね……」
とMENは思わず言うが、息つく暇はない。次にはたいたい・ザ・スネイルの突進が待っていた。