第20章 特定のお時間
「よーし、帰ってきたぁ」
すでに若干の地形変動があるオーバーワールド。MENはそこのチェストに仕舞っていた何個かのベットと置いてあったベットを回収し、ブロックを積む。もちろんいつかのTNTも何も言わずに手持ちに加えた。それからその場でエンダーパールとブレイズロッドをクラフトして、エンダーアイを投げたMENの視界から斜め方向に飛んで行く。
「あとは特定して、エンドに行って、エンドラを倒すだけ!」MENはエンダーアイを追いながらそう言った。「たいたい怪物がまた変なことしなければ行ける!」
そうしてMENは、エンダーアイが指し示した森の方へ走って行った。森側の方はほとんど未探索の土地だったが、MENは難なく森を抜け、高い山を登り始める。
「特定まで一気に行きたいが、さすがに無理か?」
MENは画面上のゲージを見ながら思案する。たいたい・ザ・スネイルを倒したおかげで時間の余裕があるものの、エンド要塞の特定には千以上の距離を移動しなくてはなからなかった。
「出来るだけ近くあれ」
見通しのいい台地の上でエンダーアイを投げてみるものの、まだまだ向こうを指し示していて曲がる気配はない。視聴者たちも祈りコメントを打ち始めた。近くあれ、と。
そうして延々と山を下りたり陸続きを歩いてようやく座標が千近くになる時、画面上のゲージがそろそろ次のアレが来ることを示していてMENは行動を変えた。
「一旦ここに預けて離れるっ」
MENは急いでチェストを用意してそこにエンダーアイと余った資材、ベットを放り込んだ。持ち物も必要最低限しか持ってこなかったので他に入れるものはない。水バケツもチェストの中に仕舞う。
それから一応ブロックを縦積みして目印を作って離れた。まだ時間はあったが、たいたい・ザ・スネイルが来た場合、持ち物をロストする可能性があった。MENは座標を見ながらチェストから離れたが、何人かの視聴者たちは騒いでいた。ベットでリスポーンしたら?
MENが気付いた時にはすでにチェストからかなり距離を置いており、引き返すには画面上のゲージが待ってはくれなかった。
「変なの来るな……!」
せめて、一撃で逃避不可はやめてくれ。MENは視聴者たちと一緒に祈りながら弓をインベントリに加えて次なる襲来に備えた。