• テキストサイズ

帰宅部のアレが襲ってくる世界でエンドラ討伐?!

第2章 帰宅部のアレとは?


 そこには白い虎のような大きな生き物が、間合いの距離からMENを見据えていた。
 MENは予想外の生き物からの襲来に声を張り上げた。
「はぁ?! なんだよこいつっ」
 コメント欄がざわざわとざわつく。視聴者たちはほとんど気づいていたのだ。その白い虎がなんなのかを。
「おまっ、たいたい! なんでそんなに白くなっちまったんだよ!」
 そう、MENが叫ぶ通り、たいたいの顔をした白い虎がかなり機敏な動きをしながら今にも次の攻撃を仕掛けようとしていたのだ。MENは走りながら話し続ける。
「まさか、三分に一度あいつに追われながらエンドラ討伐しなきゃならないのか?!」
 この世界は、三分に一度、帰宅部のアレに襲われる世界である。思わぬ登場に視聴者たちも大騒ぎだ。
「ってことは今度はきおきおも襲ってくるってことか……?」と走っているMENの目の前に洞窟が現れる。「待てよ、洞窟に入ったら来れないのでは」
 今は何もまだ持っていないし実験だ、とMENは洞窟に入るが、ペシッと音を立てて背中が叩かれる。
「いっで! こんな狭いところでも攻撃してくるのか?!」
 そう言いながらMENはどんどんと洞窟の奥に進み振り返った。洞窟の出入口では白い顔をしたたいたいが恨めしそうにMENを睨みつけていた。どうやら、攻撃は届かないようだ。
「へいっ、ここまでは届かないんだろー?」
 お得意の高速シフトで白虎たいたいに向かって煽るMEN。白虎たいたいが何か言いたげにこちらを見ている気もした。
「けど俺、ここから出られないのでは?」
 木も持たずにとりあえず洞窟に入ったMEN。掘って石を集めるどころか、外に出ることが不可能となった。MENは明るく笑った。
「はっはっはっ、これは待機だなっ」
 MENの笑った声は、ピンチな状況すらいずれ切り拓くだろうという安心感があった。そしてそれはすぐに起きた。
「あ、消えた」
 画面上のゲージ表示と共に、白虎たいたいの姿が忽然と消えた。MENはすぐに洞窟を出た。
「とりあえず次の三分までにツールを揃えないと」
 ジャンプダッシュで木を取りに向かった。
/ 63ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp