第1章 シンデレラ〜継母との確執
リタ子の漫画の世界にようこそ!
この話は私の事実を元に描いています
仕事の依頼などはDMへ
と言葉を入力してアカウントが完成した。
そして次は漫画を描くことにしたのだが、デジタルで描くことに不慣れで苦戦した。
セリフはみんな打ち込みかな?他の人の漫画作品を参考にすべく読んでいるとそう感じた。
「あの、セリフを打ち込むのってどうやればいいですか?」
「あーそれね。」
佐伯さんが丁寧に教えてくれて午前中に漫画が仕上がってインスタグラムに載せることができた。
「そろそろ、お昼にしようか?パスタでも作るよ。アラビアータでもいい?」
「あら、あら?アラビアータってなんですか?」
私はソファーから立ち上がって聞いた。
「ピリ辛トマトパスタってとこかな?もしかしてこれも初めて?」
「はい。いつも食事は施設の薄味か母の作る残り物しか食べさせてくれなくて母が作るのは揚げ物が多かったですね。」
「そうなんだー。それは偏りすぎだね。職場のは仕方ないとして家ではましなの食べたいよね。」
佐伯さんが何か長細い黄色いのを掴んでお鍋に入れている。それは何?
「あの、パスタってなんですか?」
「おっとそれも食べたことない?じゃあ小学校の給食で出たソフト麺なら知ってるかな?」
「はい、それは知ってます。」
「ソフト麺もパスタも麺類なんだよ。パスタは乾燥してるやつだと硬いから茹でないと食べられないんだ。今がその状態。よかったら一緒に作る?」
「お願いします。」
私は手を洗って佐伯さんに教えてもらいながらアラビアータを作った。
そして出来上がって食べた。
「いただきまーす。ん?辛いけど・・・美味しい!!!辛さの中に深みがあってトマトの酸味と混ざっててニンニクの香りと・・・えっと・・・。」
「リポーターじゃないんだからさ、気軽に食べてよ。麦茶を注いでおくね。」
「ありがとうございます。」
佐伯さんが笑顔でキッチンに向かうとグラスに麦茶を注いでくれた。
「あの、実は話してなかったんですけど、私には実の母がいたんです。実の母が健在だった頃によくミートソースパスタを作ってくれていました。今やっと思い出せました。忘れてただけかもしれなくて。」