第8章 ブレーメンの音楽隊〜それぞれの過去と向き合った今
中学に上がってもいじめは変わらなかったわね。他の小学校と合同で入学したけれど、私の噂なんてあっという間に広まってしまったわ。
なんてついてないんだろ。
でもね、このいじめで1番怖かったことわねー。
ある日のことだったの。
隣のクラスの男子から呼ばれて私は体育館に行ったの。あの時、行かなきゃ良かったと思っているわ。でも、何か用事でも押し付けられるかもしれないし、後々が怖かったからね。
そしたら倉庫に行ってバレーボールの用具が全部あるのか確認して来てほしいっていうのよ!?だからその通りに行ったら用具が入っている倉庫の鍵が閉められたの。
「えっ・・・・!?鍵が開かない!?ちょっとーどうなってんのよ!?」
私が開戸に手を入れてガチャガチャやってるのを男子たちが笑っているように聞こえたわ。
仕方ないからその日は倉庫の中で過ごしたの。お風呂に入れなかったことは仕方なかったわ。1番の問題は排泄よ!そう、トイレがないからどうやってするのかということ。
「ヤバい!!!!さすがに我慢の限界っ!!!!」
仕方ないから近くにあったバケツに入れてことなきを得たわ。
翌日、先生より私は発見されたけど心配するそぶりもなく、自分保持に走っていた先生からこう告げられたの。
「迷惑なんですよね。閉じ込められたアピールやめてくれないですか?」
私はその場で泣き崩れるしかなかったわ。やがて両親にいじめの件がバレて私は転校したの。
転校先ではいじめなんてなくて、友達もできたし、そこそこ明るくやっていたわ。ちょうど、ディズニー映画の"王子様と魔法のキス"っていうのが流行ってたからティアナみたいでかっこいいねって言われて嬉しかったわ。