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現代版おとぎ話

第7章 鶴の恩返し〜地元に貢献した8年間


「これより3月の全員の情熱演舞を行う!皆の者!!!!紹介せよ。」
次元様の掛け声で情熱演舞が始まった。


邪魔縄忍者小五郎が和太鼓を肩にぶら下げて叩く音が響くとそれぞれ前に出て挨拶をする。

「はっ!よぉー。」
小五郎のこの掛け声より1人ずつ前に出てくるのだ。

「良川次元様を幼き頃よりお守りいたしましたのはこの私てござりまする。良川次元様の家臣の男。朝霞勇之助ーーー見参!」
朝霞勇之助が最初に棒を振り回して登場。そして挨拶と共に後ろに去る。

「はっ、よぉー。」

「わらわは桜舞い散る頃よりいらした戦国の乙女にござりまする。皆のもの!わらわについてくるのじゃ。良川次元様が長女、良川沙耶姫でござりまする。見参!」

一人ひとりが挨拶をするとお客様の声援が聞こえてくる。
「はっ、よぉー。」
「恩義は忘れはせぬ、はたまた佐山助六、香山二六、我に恐れるものなどない。戦国一の軍師、阿倍野抄子〜見参!」
「はっ、よぉー!」
「戦国一の海賊王を目指して自分を磨きまする。私は良川次元様が次男、良川團次郎〜見参!」

そしていよいよ私の番。
「はっ、よぉー。」

「皆々様、朗報じゃ!わらわはこうして参ったのじゃ。これから皆々様に愛と笑顔をお届けいたしまする。戦国一のアイドル〜巫女の命!!!見参!!!!」
決めポーズもばっちり決まった。そして仲間のみんなの挨拶が終わり、PR活動に移る。



先輩達や團次郎様のPR活動を後ろで見守った後はみんなで舞哉歌を頑張った。もう最後だと思うと歌う時に少し声が震えてしまったけど、まだお客様に気づかれてはならないのでぐっと堪えた。


「それでは3月の情熱演舞を締めくくりたいと思いまする。さて、ここで残念なお知らせじゃ。巫女の命がおもてなし武将隊を退陣致すことになった。それでは言霊をよろしくおたのもうしまする。」

次元様の案内で私は舞台の前に立って言霊を送った。

「皆々様、本日は情熱演舞にお越しいただきありがとうございました。歌に舞に色々な活動に走った8年間でございました。沢山の思い出や素敵な仲間そして皆々様に支えられて・・・すみません。ズズッー。」
急に涙が込み上げてくる。ハンカチで抑えながら話した。
「ここまで成長できました。8年間ありがとうございました。」
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