• テキストサイズ

*双子な私*

第22章 蘇る過去


side


携帯で時刻を確認すると7時になっていた

私はどれだけここで蹲っていたんだろう。

帰らなきゃ…


立ち上がろうとしたが

「〜っ!」

お腹と肋骨がズキンとした

恐る恐る制服の裾を捲ると



見るに堪えない酷く焼けた皮膚と痣だらけの肌が見えた。

こんな姿を家族に見られたら…きっと心配されるだろう


なので私は帰りに薬局に寄り、応急処置が出来るものを買い、お店のトイレで手当てをした。

火傷はなんとかなるけど骨が…

恐らく何本かヒビが入っている。


でも我慢だ、家族に…お兄ちゃんに迷惑をかける訳にはいかないから



そして私は家によろよろとした足取りで向かった。


****************************


「ただいまー!」

私は怪我していることがばれないように笑顔で明るい声で言った。

高尾「!遅かったじゃん、何してたんだ?」

「あー、野良猫ちゃんが可愛くてついついずっとあと追っちゃった…ははは。」

高尾「ふーん、まぁ無事でよかった!何回も電話したんだぞ〜?」ギュッ

ズキッ

「ッ!」

高尾「?」

「な、何でもないよ!心配してくれてありがとう♪」

咄嗟に私は誤魔化した。

高尾「おう!」ニコッ



私はお兄ちゃんが笑っていてくれればそれでいい。

私が犠牲になってお兄ちゃんが助かるんだったら…
/ 232ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp