第4章 標的4
- 某中学校 -
「川田」
「はい」
「栗原」
「はい」
「(最悪だ〜
理科のテストが返ってくる〜)」
ここに1人、
頭を抱えて悩める男子…ツナがいた
名前を先生に呼ばれ1人1人
先生の場所に行き答案用紙を渡されていく
「(全然わかんなかったし
よりによって先生は根津だもんな〜)」
「沢田」
1人心でごちていると根津に呼ばれた
「はい」
「ちっ」
「!?」
何故か根津は自分に近付き
答案用紙を受け取ろうとしたツナに
舌打ちをして、差し出した筈の
答案用紙を引っ込めた
「あくまで仮定の話だが…
クラスで唯一20点台をとって平均点を
いちじるしく下げた生徒がいるとしよう」
「あの…っ??」
何か嫌な予感がしたツナは根津に
話しかけるがシカトされ、話の続きをする
「エリートコースを歩んできた私が推測するに
そういう奴は学歴社会において
足を引っぱるお荷物にしかならない」
「(それって…)」
「そんなクズに
生きている意味あるのかね??」
「うわーっ」
先生として言ってはいけないであろう
言葉を発してツナの答案用紙の点数を
クラスメートに見えるようにペラリとした
「見えた!!」
「わ…26点!!」
「やっぱダメツナか…」
急いで答案用紙を受け取るも既にクラスメートに
見られた為、恥ずかしい思いをしたツナ
「(くっそー根津の奴、
本当にイヤな奴だぜ…自分が東大卒だからって
勉強出来ない奴をいつもイジメるんだ)」
自分の席に戻りつつツナは思った
すると席に着いて直ぐにガラッと
教室の引き戸が開かれた
引き戸を開けた人物は遅刻してきた獄寺だ
「獄寺君…」
「コラ!!遅刻だぞ!!
今ごろ登校してくるとはどういうつもりだ!!」
「ああ!?」((ギラッ
「う…っ」((ビクッ
根津は遅刻してきた獄寺に対し強気で叱る
だが獄寺は根津を睨みつけ、黙らせた
それを目の当たりにしたクラスメートはと言うと…
「やっぱこえーよあいつ…」
「先パイ達をしめ返したって話だぜ」