第24章 性約
「で、答えは?」
(やっぱり答えなきゃいけないのかぁ…
えと…どれくらいだろう…)
この人の怒りスイッチが分からない今
小屋の中の様子を確認して
生活感とかでなんとか想像するしかありません
(えーと…昨晩より小屋の中は見えやすいけど…
ボロボロの着物?羽織り?しか転がってない……
それから…)
私は小屋の壁に歩み寄り
随分と古いシミのようなものに触れます
(これは…血液のシミ…?)
「まったぞ答えろ」
彼は今にも私に殴りかかるような勢いで
迫るように聞いてきました。
「はっ…はぃ……えと……
きっと……長い時間でしょうか……
その着物も半分以上風化しているし
なによりもこの壁についた茶黒い血液…
四肢が切断された時のものだと仮定すると
人間の私じゃ想像できないくらい
長い時間(*´..)ですかね…」
彼はどんな罪を犯し
たった一人こんな寂しい小屋に収監されたのか
分からないけれど
もうその罪は償えたのではないでしょうか
「…………」
「あの……」