第20章 白と黒
墨
「あらら💚泣いてらぁ、かわいちょ💚」
そんな私を見て更に揶揄う墨くん。
「酷い!!墨くんてばなにするの(´;Д;`)!」
私は白さんにすがりつきながら、
意地悪を言う墨くんに抗議します。
墨
「なにするのって...💚
大自然に突如現れた"ピン"に
瓦を当てようとしただけなんだけど💚」
「ぴ…ピン(´⊙ω⊙`)!?」
(私はボーリングのピンじゃない💦)
"シュタッ"
墨くんは廃墟の屋根に女性を残したまま
地面に降りたち…
私達のもとにやってきました。
白
「久しぶりですね。黒箱。」
そんな墨さんから私を庇うように
白さんは一歩前に出ました。
墨
「久しぶり昼の管理人さんだね💚
キミはガチガチの真面目さん系で
僕とは絶対に気が合わないタイプのはずなんだけど
女の趣味は一緒か、なんか新鮮〜」
白
「そうですか。
それより黒箱、山神から伝言があります。」
白さんは胸元から
少し燻んだ色の紙を取り出し墨くんに手渡しました。
墨
「もしかしてこれの為だけにこの世界に来たんだ…
本当真面目なんだね💚」
(その為だけにこの世界に??
え?白さんもこっちには
何も知らず拐われて来たんじゃなくて??)
白
「そうです私は真面目ですから
"通常"なら言伝を伝えたら
直ぐにでもあちらの世界に戻り
管理人の責務を果たします。
そしてこのふざけたゲームに興ずる"夜の管理人"の
穴埋めも完璧にやり遂げましょう。
ですがそうもいかなくなりました。
このままではさんが心配で
戻るわけにはいかなくなりました。
黒箱…貴方のせいで…」
(やっぱり白さんも山の管理人さんだったのね。
墨くんが夜の管理人さんで、
白くんが昼の管理人さん……
なんとなくイメージ通りかも。)
墨
「えー、意外と優しいんだね💚優男じゃん。」