第19章 捨てる神あれば拾う神あり

「いえ…ちょっと…

犬の帰省本能みたいなものが

出てきちゃいまして……」









寂しすぎて何を言ってるのか


自分でもわからないけど


それ以外の言葉が見当たりませんでした。








白
「犬の帰省本能ですか？

可哀想に家に帰りたくなったのですね。

恥じることはありませんよ、

こんなデスゲームに取り込まれしまったのですからね。」







白さんは私の背中に手を軽く添えてくださいました。










「Your way of thinking is mistaken…」







でも私はその手を払いました。









白
「… Explain what is different…」








「I want to go back to the person who abandoned me…」







白
「……」








「I know it's probably not possible…

Because he already has a different woman…」