第8章 隣の芝は黒に見える
墨
「仕方がないな。
あまり人助けは趣味じゃないけど
教えてあげようね。
壁面に吊り下げられてる服あるだろ?
勘が良いやつは気付いたんじゃないかな。
服の内側に"毒"が塗られてるの。」
「え!?服に毒が!?」
墨
「臭いで分かる毒ばかりさ💚
特に靴なんかに塗られてるのは、
毒じゃなくて"漆"なんだけど
これくらいも分からないとか、
現代を生きる人間の知識の無さには呆れるね💚
ほら、見てごらん。
床に転げ回ってる奴ら靴ぬいで掻きむしってる。
経皮毒に苦しめられながら足の痒さにも苦しめられ…
かわいそ💚」
(漆!?
…聞いたことあるかも!
塗りたてに触れるとかぶれるんだよね💦)
「どうしたら助けられるの(๑•̀ω•́๑; )?」
墨
「さっきクソババアに指切らせたでしょ?
あんな感じに致死量手前まで毒が混ざった血を
体内から出して服を脱げば助かるよ💚
漆は流水で洗って対処するしかないね。」
「…って墨くん!!
もしかして糸さんに指切らせたのは、
若い人に比べて老人は死亡率が高いから
早めに対策をΣ(๑°ㅁ°๑)!!?」
まさか墨くんがそんな…
私は信じられない気持ちで
墨くんを見ると…