第5章 宴のあと
「……面白いことを言うな。俺が、誰のものだと?」
「宴では、そう見えました」
静かに言うと、彼は私の顎を持ち上げる。
目が合い、さっきとは違う熱を感じた。
「嫉妬されるのは嫌いではない。お前が、俺を欲している証だからな」
歪んだ笑み。
でも、こんなに素直な気持ちを話してくれるなんて…意外だ。
「だが、誤解するな。俺が構うのは、お前だけだ」
二人の息が混ざる。
「他は、遊びだ」
冷たい言い方。
「…お前だけは、違う」
重みのある言葉。
でも、その言葉だけは、信じたい。
私は、彼の頬に手を伸ばした。
「……嫉妬されて、嬉しいんですか?」
光秀さんは一瞬黙ると、ふっと笑った。
「嬉しいな。お前が俺に執着していると分かる」
指が、私の髪を梳く。
「だからまた、少し煽るかもしれんな」
「やめてください」
即答すると、くすりと笑う。
「安心しろ」
そう言って、優しく額に口づける。
「お前が嫉妬してくれるなら、何度でも抱く」
胸が熱くなり、私は彼の胸に、顔を埋めた。
「……ずるいです」
「知っている」
そのまま、静かな夜が更けていった。