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【呪術廻戦】甘く愛される短編集《R18》

第5章 トライアングルのち【虎杖悠仁&伏黒恵・五条悟 現代編】



距離を詰めようとすると再び蠅頭サイズの蜂が迫る。
今度は…3体…?
針がない。それにしても…素早いっ…

触れないように避けながら、どんな力を持つ蜂か見極める。
あまりに素早く、蜂の羽が服を掠める。

ジュッ…


スカートがかすかに溶けた。

溶解……?ならこうすればっ……

右手の術式を本体に反射し、左手で3体を吸収した。

本体が無数の蜂を避けようと飛び回る所に、溶解の力を持つ蜂を反射した。


ジュウジュウジュウ……

「ギャァァァ…」

断末魔のような叫び声と生き物が溶ける匂いが立ち込める。


倒せた…?
警戒しながらしばらく様子を見ていると、嗅いだ事のない甘い香りがした。

『…何?この匂い…』


死ぬ間際に発動するようになってる術式?
よく見ると、蟻くらいのサイズの蜂が本体から飛び出し、羽を震わせている。


危険な物じゃないはず。多分…大丈夫。


右手に吸収すると……



驚くほど体中が熱くなった。



『…っ……』

下半身に力が入らなくなり、その場に倒れ込む。



…何?何を吸収したの?

「…雫っ…」


悠…仁…?そっちの呪霊は倒せたんだね。流石悠仁。

「大丈夫かっ?どうした?攻撃されたのか…!?」

私を抱き上げ、焦ったように顔を覗き込む。

『かはっ…はぁ……はぁ……』


息がしにくい…言葉が出ない。





side 虎杖

雫は涙目で何かを訴えてくるが、言葉を発さず、何が起きたのかわからない。

俺の腕をぎゅっと掴み、はぁはぁと粗く呼吸をしている。
傷はなさそうだ。出血もしていない。

「雫…大丈夫か?何があった?」

『…ぁ…助けて…』

「わかった…どうしたらいい?」

『………』

「雫…?」

『はぁっ…苦しい…』

熱い手で俺の手を取り、あろう事か雫の下半身に誘導する。

「…っ…雫?何して…」

スカートの中に手を入れると、ヌルっとした物に驚き、手を離す。

「え…?」

『助けて……悠仁…触って…』

蚊の鳴くような声で目を潤め、涙を流す雫。

「これって…」


媚薬…みたいな成分を雫はくらったのか…?


「触っていいんだな?」

コクコクと頷く。確かめなきゃ何もできない。
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