第4章 アングレカム【五条悟・教師編】
「……ん?何を見たって?」
『…っ今日先生が…女の人とホテルに入ってくとこ…』
胸が苦しくて涙が溢れる。
「…見たんだ。」
コクコクと頷く。
んー…と考えると、先生は携帯を取り出し、画像を探して見せてきた。
「雫が見たのってこれ?」
今日見た女の人と同じ服装をする、華奢で綺麗な男の人が映っている。
『……?服は…同じだけど…』
「ふふっ、やっぱコイツか…」
先生は違う画像も見せてくれた。
『ぁ………』
男性がロングヘアーのウィッグをつけ、綺麗にメイクした画像。女の人にしか見えないその姿は、私が後ろから見た人そのものだった。
「呪詛師集団がね、雫が見たホテルをアジトにしていると連絡が入って、調査する任務にあたらなきゃいけなくなったんだ。
けどあそこは運悪くフロントがあってさ。呪詛師にカメラを押さえられているかもしれないし、まぁ身バレ防止っていうか。僕も帽子被って入ったんだよ。
呪詛師の人数も力量もわからないから、一応女性よりかは男性が良いだろうって事になって、一般の呪術師やってるコイツに頼んだんだ。メイクしたらわりとイケるよね。」
『そう…だったんだ…』
「それで?雫ちゃんは誰と付き合っちゃうんだっけ?」
クスクスと笑いながら耳に吸い付き、首元に唇を寄せる先生。
『んっ……ごめん…なさい。
勝手に勘違いして…』
「ヤキモチ焼いたの?」
首に先生の舌が這い回る。
『んぁっ…だって…恵が五条先生に昔勧められたホテルだって…先生の過去まで想像したら…凄く苦しくて…』
「雫ってさ…」
「僕の事大好きでしょ…?」
先生の高い鼻が鼻先にくっつく。
『…大好き。先生じゃなきゃ嫌…これからも…一緒に…んっ…』
先生が強引に口を塞ぐ。
角度を変え、ヌルりと入ってきた舌が口内を這う。
『んっ…はぁっ…んんっ……』
脳が蕩けそう…
下半身が疼く。
ガクンと膝に力が入らなくなると、先生がぎゅっと抱きとめてくれた。
「ふふっ、気持ちよくなっちゃった?
よくこうなるね、雫は…可愛い。」
優しい手が、よしよしと頭をなでる。
「雫…僕も大好きだよ。
離さないからね。誰にも渡さない。
僕がどれ程君が好きか…中で嫌って程教えてあげる。」