第1章 愛しい君【夏油傑・高専編】
side 雫
傑の身体を見ると、いつもドキドキしてしまう。
鍛え抜かれた筋肉。スベスベとした背中。
抱きしめると感じる、分厚い胸板。
覆いかぶさられると、少し重くて苦しくて…
それが堪らなく愛おしい。
傑を感じることができるから。
「……ふふっ…何?そんなに見て。」
『…っ…ごめっ…傑の身体が綺麗で…見とれちゃって…』
慌てて目を逸らすと、ギシ…とベッドのスプリングが沈む。
「今日は随分と煽るね…酷くされたいの…?
理性が飛びそうなのを必死に抑えてるのに…」
傑の舌が耳元を這う。
『ひぁっ…んっ…ゃっ…』
舌から逃げようとすると、手に熱いモノが握らされる。
『…っ……』
「雫…覚えておいて。私がこんな風になるのは…雫だからだよ…」
息の上がった傑は妖艶で、獣のようで…
そそり勃つソレをなで上げると、ビクンと反応して、傑の口元から甘い吐息が漏れる。
『傑……口で…したい…』
大きく目を開く傑に、やってしまった…と思った。
『…っごめん…はしたなかった…?』
焦る私を抱きしめる傑の身体は熱くて、少し汗ばんでいる。
「まさか……凄く嬉しいよ。けど……」
頭を撫で、獲物を捉えるような眼差しで見下ろされる。
「もう我慢できない。」