第4章 アングレカム【五条悟・教師編】
「…はぁ?静かにやれますけど?」
「今じゃなくてもいいだろ、って言ってんだよ。」
「おいおい、やめようよケンカとか。
釘崎、確かに伏黒の言う通り、後でいいじゃん。一泊二日の荷物なんて大したことないだろ?夕飯には起きてくるだろうし。
…ってか伏黒、何か…」
虎杖がじっと俺を見つめる。
「顔赤くね?」
「…っ……」
マズい。雫のあんな姿を見て普通でいられるわけがない。顔が赤らんでいても不思議はない。
「っ別に…普通だろ…」
その瞬間、釘崎が目を見開いた。
「……はっはーん、そういう事。伏黒ぉ、アタシに感謝しろよ。」
「あ?」
「さぁーて、虎杖ぃ、私達はおじゃ魔女ドレミちゃんみたいだから、戻るわよ。」
「え、何なに?どういう事?」
「お子ちゃまは黙って私についてきたらいいの。じゃあ伏黒、夜に食堂でね。…雫と一緒に。」
ウインクして虎杖を引っ張り、その場を去る釘崎。
色々勘違いしてそうだが、とりあえずこれで2人が入って来ることはなくなった。
ベッドに向かい、雫に声をかける。
「雫…虎杖と釘崎、帰ったぞ。」
『…良かったぁ。恵ありがとう。』
掛け布団から赤い顔を出し、立ち上がろうとする雫。
「何で頭まで被ってたんだ。その方が不自然だろ。」
『だって…絶対見られたくなくて…』
一歩踏み出した所で、ヨロヨロとよろける。
「…っ危ねぇ…」
『あ…ありがとう…お腹のとこ…キツくて息が…できない…』
抱きとめると膨らみが目の前に迫り、ふるっと揺れた。心臓がドクリと高鳴る。
もう…ダメだ…
理性の糸は簡単に切れ、雫をベッドに優しく寝かせた。
『…っ…めぐ…み…?んっ…ふっ…』
俺は驚く雫の唇を塞ぎ、舌を差し込んだ。
side 五条
「ふんふーん♪」
「…昔っからわかりやすい奴だな、五条は。
用事もないのに私の所に来る時は機嫌がいい時だ。」
「えー、わかっちゃう?僕ってそんなに単純なんだ♪」
「…で、自分からペラペラ話さないのは女絡みだから。だろ?」
「くくっ…腐れ縁て怖いよね。」
「否定しないのに吐かないのは、女絡みだが、あまり大っぴらにできない関係だから。当たりだな。何?生徒?」
「…怖いんだけど。硝子…」