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【呪術廻戦】甘く愛される短編集《R18》

第3章 ヘブンロード【七海建人・高専編】


その後は傑と交代で施設に様子を見に行った。
高専の事を伝えると少し元気になり、術式も持っていて少し鍛えるとみるみる上達した。

俺達は雫を高専に推薦し、入学が決まると目標ができたと笑った。

" 呪詛師や呪霊の被害で悲しむ人を一人でも減らしたいです"

目標ができるのはいい事だが、それだけで人は頑張れない。
不自由のない環境、高め合える友人、理解してくれる恋人…高専は雫にとって幸せな場所になったはずで、俺も傑も安心していた。
けど【ずっと同じ】はあり得ないから…
何かの拍子に均衡が狂った時、雫がどうなるか心配だった。


「七海…頼むぞ。」



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side 雫

「今はとにかく休め…七海。任務は悟が引き継いだ…」

夏油先輩の体で見えない…

『ゆ…う…?』

「っ雫…何でここに…」

『硝子…先輩がここだって…』

「硝子が……?…雫、今は…」

夏油先輩がこちらを向いた瞬間、傷だらけの雄の顔が見えた。

『雄っ……』

雄の顔は青白く、唇は黒に近い紫で、かけられた布の胸の辺りには、血がべっとりとついていた。

布に手をかけ、捲ろうとすると

「雫…っ…見るなっ……!」

夏油先輩が止めようとした時はもう…全て確認した後だった。


血を流しながら

冷たく

動かなくなった両親と雄が重なり


私はそのまま意識を手放した。
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