第2章 青く澄んだ空【五条悟・高専編】
『っ…慣れなくていいっ。
そんなことに慣れちゃダメだよ悟。辛いなら辛いって言ってよ。当たり散らして、泣き叫んで、大暴れしてよ。悟らしくない。
いつもあんなに傑と本音をぶつけ合ってたのに…』
こんな事言う権利なんて、自分にないのはわかってる。
悟の思いに全く気付かなかった自分を棚に上げて、何が仲間だ。
「俺が辛いって言ったらさ…」
額に悟の額がピッタリとつけられる。
「…何とかしてくれんの?」
side 悟
雫をベッドに押し倒し、足の間に割り入って膝を立たせる。
『っ……』
「ねぇ雫…俺と一緒に堕ちてよ…」
『…っ…悟…』
俺の胸を押す雫の力が次第に弱まっていく。
「お願い…雫」
制服の上着とシャツを捲り上げ、直に脇腹に触れる。
『………わかっ………た…』
染めた頬でギュっと目を瞑り、手を口元に添える雫は、かろうじて聞こえるくらいの声でそう答えた。
俺の弱さも…
脆さも…
哀しさも…
ただただ…雫に受け入れて欲しかった。
俺は本音ではないはずの雫のイエスに甘え、そっと唇を塞いだ。