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【呪術廻戦】甘く愛される短編集《R18》

第5章 トライアングルのち…【虎杖悠仁&伏黒恵・高専編】



五条先生が自身を引き抜くと、コポっとナカから体液が流れるのがわかった。

『本…当に……』


出したんだ。

何で……?


「雫、僕達さ…一緒に親になろう。」

『…?親…に…?何言ってるの?
なれるわけない…こんな滅茶苦茶な人間が…』

自分の事もコントロールできないのに。


「もう一回聞くよ、雫。僕の事好き?」

真っ直ぐな、青く透き通る瞳が私を見つめる。


『…ぅっ…………
好き……大好きだから…忘れたかったのに。』


もう隠せない。嘘なんてつけない。


ぎゅっと私を抱きしめる先生の腕が、かすかに震えているのがわかり、驚いて見上げた。


「ごめん雫。僕が無闇矢鱈に君を抱いたから…
君が大変になったのは僕のせいだ。」

『………』

私を見ずに先生は続けた。

「…僕も親には直接育てられてないから、親が子供にどう接したらいいのか、正直よくわからない。」

けどさ…私の目を見つめ、鼻先をつけて言った。

「雫を見ていてわかった。多分子供にとって、親は大切な存在なんだ。
親に傷つけられた君。親の愛情を知らない僕。
こんな僕達だけど、人に頼りながら子供を育てるのも悪くないんじゃない?」

『本…気…なんですか?』

「僕はいつだって本気だよ?」

『ふふっ…馬鹿げてます。
忙しい先生が子供と関わるなんて…無理ですよ物理的に。祓除に会合、出張に先生としての業務…そもそも先生は五条家の当主ですよ?先生のお父さんと同じことになるに決まってます…』


うーん、と考える先生。

「じゃあさ、今まで僕がやってきた事も、これから僕がしなきゃいけない事も、半分にしたらいい。そうしたらもう半分は雫を優先できるでしょ。」

『っ…そこまでの価値なんて私にはないっ…』

「雫…」


「価値があるかないかは僕が決める。
僕は前から思ってたんだよ。呪術界の腐った体制、馬鹿げたシステムを何とかしたいって。
僕がその先駆者になったらいい。」

育休とか取っちゃったりしてさー、と先生はケラケラと笑う。

『ぶっ飛んでますね…』

「くくっ、何?今更気付いたの?呪術師なんて皆ある程度ぶっ飛んでるでしょ。」


『‥私が相手なんて…色んな人をがっかりさせますよ…』

「何で?」

『間違いをたくさん犯したから…』
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