第5章 トライアングルのち…【虎杖悠仁&伏黒恵・高専編】
ヒクヒクと動く紅い口が、俺の欲を呑み込んでいるようで、無意識に指で欲を掬い、蜜口に押し込んだ。
『んっ……』
敏感になっている部分に急に指を挿れられ、ビクンと小さく跳ねて俺を見つめる雫。
『恵…?』
「…っ…悪い」
何してるんだ俺は…
ティッシュを雫の秘部に当てて優しく拭き取り、身の回りも拭き取ると、雫の側にゆっくりと横たわった。
「寂しくなったのか?」
『…………ごめん』
「いや、責めてるわけじゃない。
俺がそれでいいって言ったんだ。」
むしろ俺を頼ってくれて嬉しかった。
『恵のこと…好きだよ。』
真っ直ぐに俺を見つめる瞳。
ズルいよな、その目は…
「…わかってる。男としてじゃなくだろ。」
『…ごめん。』
「ふっ、もう謝るな。気にしてない。」
寂しいなら最大限俺を利用したらいい。
俺を頼って、俺がいなきゃ困ると思えばいい…なんて。
本当はそんな事思ってない。
雫に笑っていてほしい。
でもそうさせるのは俺には難しいみたいだから…
雫に頼られれば誰よりも側にいてやりたいし、五条先生には適当に怒られておけばいいとさえ思ってしまう。
「いつでも来てくれていい。
雫…好きだ。」
抱き締めて、抱き締め返されると口にしたくなる愛の言葉。
虚しくても、意味がなくても…
side 雫
甘えているだけ。
悠仁にも、恵にも。
悠仁は優しいから、私が言葉を欲しがればまた拒絶される。
それが怖いから、もう言葉を欲さないよう心は閉じた。
恵は優しいから、私がどんなに狡くても許して、側にいてくれる。愛を囁いてくれる。
見て見ぬふりをして明るく振る舞っても、残った罪悪感に押しつぶされそうで、また同じ事を何度も何度も繰り返してしまう。
どうしたいのかわからないまま恵と悠仁の部屋に通い、一ヶ月が過ぎようとしていた。