• テキストサイズ

【呪術廻戦】甘く愛される短編集《R18》

第5章 トライアングルのち【虎杖悠仁&伏黒恵・五条悟 現代編】



「おはよーう。」

「…おはようございます。」

「ん?どうしたの?皆難しい顔して。ケンカ?」

「別に…なんでもないわよ…」

「…雫がまだ来てないか。珍しいね。」

五条先生が雫の机に目を向ける。

「疲れちゃったんでしょ、バカのせいで。」

俺等を一瞥しながら席につく釘崎。

「…さ、じゃあ始めよう。」


ーーーーーーーーーーーー

side 伏黒

授業が始まっても、釘崎の言葉が頭から離れなかった。
虎杖は昨日の夜雫の部屋に行ったのか。
だとしたら…


『…おはようございます。遅れてすみません。』

強張った表情の雫が小さな声で教室に入ってきた。

「大丈夫?雫疲れてんの?
自分の体、きちんと管理するのも術師の仕事だよ。」

五条先生の厳しい言葉に、雫は

『すみません…大丈夫です。気をつけます。』

更に小さい声を絞り出し、席についた。


ーーーーーーーーーーー


「悠仁、恵。二人はちょっと残るように。」

「はい。」「何?五条先生。」

釘崎と雫が出ていったのを見届けると、五条先生はガラガラと扉を閉めた。

「あのさぁ…僕でも学生時代やったことないし、最近の子達のやる事がわからないんだけどさ…」

ピリピリとした雰囲気に、思わず俺も虎杖も身構えた。

「二人で雫の事シェアしてんの?」


これはカマをかけられているのではなく、五条先生には何もかも見えてる…
隠すのは得策じゃない。
俺は自分の気持ちと、自分のした事を話した。

雫がだらしないと思われたくなかった。


「俺も…」

虎杖も口を開き、互いに雫への気持ちを口にする形になった。

「なるほどね…
雫が入ってきた時、お前達2人分の呪力が雫の体の中に残ってたのが見えたんだ。
いくら体を洗っても、呪力そのものはしばらく消せないからね。触れる、当たるだけならすぐに消えるけど、体に残るっていう事は体の一部が雫の中に入っていた、って証拠だ。」

五条先生はグラウンドに目をやった。

「けどまぁ、これではっきりしたじゃない。
恵はフラれた。悠仁は雫と思い合ってる。けど、雫の側にいる気はない。だよね?」

俺達は頷いた。
/ 130ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp