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【H×H】恋のかたち【短編】

第4章 愛と情は紙一重(イルミ)★





私の仕事はいわゆる身体を売ってお金をもらう仕事。
私はこの仕事が好きだ。相手がどんな人だとしても、身体を合わせるのは気持ちがいい。
直接的な快楽はもちろんのこと、人の体温は精神的に落ち着く。

私が所属しているお店はどうやら他よりも優良なようで、結構ちゃんとした人がお客さんとしてくる。
同業の子に話を聞くと、相手にしたくないような人も来るっていう話もあるから。




そして今日もまた、指定されたホテルへ向かう。
新規のお客さんらしいけど、今日はどんな人かな…気に入ってもらえればリピーターになってくれて私の収入が増える。


頑張ろっと。







────────


『うわぁ…すごい素敵なホテル!ここで合ってるよね?』


渡された地図を確認し、ホテルの名前も見て間違いないと確信する。
派遣される場所は大抵ラブホが多くて、こんなに立派なホテルに呼ばれることはほぼない。


『これは…気合い入れてこう!』



新規だから見栄で初めだけいいホテルで、ってパターンもあるが、そうだとしてもこれだけいいところに入れるってことはそれなりにお金は持っているはずだ。




エレベーターに乗り込み、あらかじめ伝えられていた階数のボタンを押す。どうやら最上階のようだった。



着いた階には一室しかないようでエレベーターを降りると一本道の先に荘厳な飾りの扉が佇んでいた。


(えー…?何ここ、すごすぎない?ていうか今日のお客さん何者?ちょっと怖くなってきた…)





ピンポーン




少し怖気づきながらも、意を決して扉の横に備え付けてある呼び鈴を鳴らしてみた。




………




あれ?返事がない?

もう一度鳴らしてみる。




ピンポーン




ガチャ




「…きみがシンシア?」

『……』



中から超絶美人(?)な人が出てきた。
声の低さからして男性なのだろうが、黙っていれば女性と言われても疑わないだろう。


「……?どうしたの?入ったら?」

『…あっ!申し遅れました、ドルチェから派遣されたシンシアと申します。』

「うん、よろしく」

(危ない危ない…思わず見とれちゃった。仕事仕事!切り替えろ私!)




ドアを閉め、室内に視線を移すとシンシアは目を見開いた。


(ひっろ…!この部屋なんなの!?)



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