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【H×H】恋のかたち【短編】

第3章 宝物は愛でるためにある(イルミ)




雷に打たれる


ってこういうことなのかな?

身体というか脳がビリビリしてる。

こんな感覚、どんな訓練でも感じたことがない。



なんだろ、これ。


きみを見た瞬間に感じた、

これはなんなの?




『あの…?大丈夫ですか?』

「…え、何?」

『いえ、あの、突然動かなくなってしまわれたので…。』

「ああ、うん、大丈夫」

『そうですか、よかった。』



うわ、その顔なに。
なんでそんな顔で笑うの。


ていうか、ちょっと待って、オレおかしくない?
何でこの女から目が離せないの?
何か念でも使われた?


…いや、オレがそんなの見落とすわけない。

じゃあ何なの一体…



「ねぇ、きみの名前は?」

『え?えっと、シンシアです。』

「シンシアね。オレはイルミ」

『イルミさん、ですか。』




今度は胸が痛い。シンシアに名前を呼ばれただけなのに。
やっぱりなんかおかしいな。




『あの、イルミさん?私、仕事があるのでもういいですか?』

「ん?ああ、ごめん」

『それで、あの…手、離してもらえます?』

「は?手?」



何でシンシアの手なんか握ってるの?意味わかんない



『…それじゃ、失礼します。』

「うん」




律儀にお辞儀なんかして、かわいい。


…え?かわいい?なにそれ。



………


……





これは、もしかして


「ひとめぼれってやつ?」








自覚してからはもう行動あるのみだった。
毎日シンシアに会いに行って、



「はいこれ、あげる」

『え、なんですか?』

「シンシアが好きかなって思って」



時にはガラにもなくプレゼントを贈ったり、


「シンシア、映画観に行かない?」

『どうしたんですか?急に』

「こういうの、シンシアが好きそうだから」



時には、普段なら絶対に観ない映画に誘ってみたり、



「シンシア、好きだよ」

『はい?』



時には、ストレートに告白してみたり。



   
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