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呪術廻戦 短編集 R18

第2章 想い出 / 七海 建人






『七海さん。1度だけ私を抱いてもらえませんか。』



、、、、、、彼女は何を言っているのでしょう。
顔を真っ赤にしてこちらを見ている花咲さんは同じ呪術師であり、1つ下の後輩でもある。


「、、、、頭でもぶつけましたか?」

『ち!違いますよ!!』

「では、なぜ。」

『いつ死ぬか分からない世界で憧れの七海さんに1度でもいいから抱かれたら後悔ないな、、という、、』

「抱かれたら死んでもいいという風に聞こえますが。」

『、、、、、、、、。』

「申し訳ありませんが他を当たってください。」


スタスタと花咲さんに背を向け歩き出す。彼女は私の気持ちなんて分からずに言っているのでしょうね。

1,2年前に脱サラして呪術師として復帰する事になり、初めましての呪術師が多い中一際目を引いたのが彼女だった。
スタイルも良く、括った髪は手入れがされていて綺麗で、でもどこか闇を抱えてそうなそんな危うさに目が離せなかった。

それから任務を一緒に遂行する様になり、彼女の人柄や優しさに触れ私の気持ちは明らかだった。


、、、、、、それであの殺し文句、、。
でも、あの言葉に流されて花咲さんを抱くのは違う気がする。




後に分かった事だが、花咲さんはファンクラブができるほどの人気らしい。
よく色んな人に話しかけられている。


「あ、凛さん!今度ご飯とかどうですか?」

『ごめん、最近忙しいから行けそうにないかな、、』


ほら、言ったそばから。


「その忙しいの終わってからでいいです!だから今度!お願いします!」

『、、、、、、じゃあ、今度ね。』

「え!じゃあ俺も!!」


通りかかった別の男も便乗し、食事の予定を取り付けていた。


「てか、凛さんって彼氏とかいるんですか?」

『いないよ』

「じゃあ俺立候補しまーす!」

「俺も俺も!!」

「てか、凛さんって夜の方エロそうっすよね!」

『、、はい?何言ってるの?』

「うわぁ、、想像しただけで勃ってきたわ、、」

『え、ちょっ、、』


下賎な奴らが。
スタスタと彼らに近寄って、


「花咲さん今度の任務で相談が。」


花咲さんの手首を掴めば細くて折れてしまいそうだった。


『あ、はい!七海さん!』


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