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五作目 松野唯吹

第1章 本編


松野唯吹は、松野家の第三子として生まれた。
両親は、海外で暮らしているため、
唯吹は、姉二人と、妹一人と、
四人で東京で暮らしていた。

彼がピアノを始めたのは、小学一年生の時で、
母親の勧めで、ピアノを習い始めて、
それ以外にも、習い事をやっていたらしいが、
結局、長続きしたのは、ピアノだけだった。

ピアノが弾けるのと、容姿端麗故に、
彼の周りには、常に女の子に囲まれていた。
男とは、縁が無いような、小学校生活を送っていた。
イジメに遭う事は無かったが、
全くと言っていいほど、友達に恵まれなかった。

しかし、転校生の潮田風夏との出会いで、
彼の人生は、大きく変わっていくのであった。

そして、バンドグループの、
キーボードとして、バンド活動を始めた。
今日も、放課後の音楽室で、
バンドの練習をしていた。

「唯くーん!なに、ボーッとしているの?」

「ごめんなさい…ボーッってしちゃって…」

「唯くん、練習再開するよ!」

「はい、わかりました」

五人での練習が、続いていくのであった。


「なぁ、松野、文化祭まで、後一か月だけど、
大丈夫か?」

「大丈夫だと思います。
かけだしのバンドグループの交流会で、
結構、力が付いてきましたからね」

「唯くんが、そんなことを言うなんて、めずらしー」

「本当だね」

「そうですか?」

「だって、普段、唯くんって、後ろ向きだからね~」

「…すみません…」

「謝ることないよ!でも、言い出せるのは、
いい事だと思うよ!」

「そうですか…」


ピアノは、人並み以上に弾けれるが、
別にコンクールに出るくらいの実力では無いと、
わかりつつ、こんな事していいのかと、
松野唯吹自信、そう思っている。


後日、風夏から、電話が来た。

(もしもし?)

(あっ、急にごめんね?
急遽、また、バンドのイベントに参加することになったけど、
アタシ達も、出ようかな…って、思っていて!)

(いいと思いますよ)

(よーし!それじゃあ、明日、
詳細を伝えに、唯くんの家に行くから!)

(携帯電話を持っていないの?)

(うん、別に必要ないし、
手紙とかメールとか、苦手なんだよね…
だから!アタシが、唯くんの家に直接来ます!
いつがいい?)

(日曜日だったら、比較的、暇だけど…)

(じゃあ、日曜日!)

(わかりました)
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