第2章 極秘任務
伏黒side
「着きましたっ‥!2人とも急いで‥っ!」
伊地知さんが急いで扉を開けてくれて虎杖と同時に車から飛び出して医務室へと走る
「おい!どうした?!何があった?!」
ぐったりとしたさんを虎杖が抱き抱えたまま走っていると学長が血相を変えて飛び出してくる
「家入さんはっ?!」
説明している時間も惜しくて大声を出す
「硝子なら医務室にいる!」
俺たちのただならぬ様子に何かを感じ取った学長はそれ以上何も聞かずに一緒に走り出した
「っ!」
ぐったりとした様子と乱れた衣服に
珍しく家入さんも大声を出して取り乱す
そっとさんの身体をベッドの上におろして
虎杖と2人でさっき奴らに聞いた話を手短に話す
暫く沈黙した後
ぽつりと言葉を紡ぎ出す
「嘘みたいな話だけど本当みたいだ‥脈が弱くなってきてる‥それに薬の反応もある‥」
隣で絶句する学長をちらりと横目でみてから家入さんが続ける
「とにかく試してみるしかない」
「っ?!硝子っ‥」
「伏黒と虎杖‥生徒にこんな事を頼むのはおかしいって分かってるけど今は2人にしか頼めない‥五条も夏油もすぐには駆け付けられない。七海もだ‥‥だから‥をお願い‥」
家入さんがゆっくりと頭を下げると隣で学長も震える膝をガシッと掴んだまま頭を勢いよく下げる
「任せてください」
虎杖と二人で真っ直ぐに見つめる
「頼んだよ‥もしそれでも状況が変わらなかったらすぐに連れてきて!分かった?」
「「はいっ!!」」
「じゃあ急いで!私は今のうちにその薬のこと調べておく!」
「そいつらの確保と素性、薬のことも調べておく!頼んだぞ!」
そう言ってさんの身体を抱き上げて医務室から出て行こうとしてふと立ち止まる
「伏黒‥?どうした?」
「‥命は全力で助けたいです‥でも‥‥こういう行為は‥‥」
さんと身体を重ねてみたいと思った事は何度だってある
ついこの間も勢いに任せて押し倒してしまった
それでも‥
俺が何を言いたいのか察したのか家入さんがふぅ‥とため息をつく