第8章 守護霊の正体
「だが……」と苦々しく口を開く白蛇さん。「守護神というのは本来主に憑いていると大いなる守護や幸運を授かるのだが、やつはどういうことか二人憑いておってな、普段は互いに力が拮抗しているようだ」
「拮抗……?」
「互いの力がぶつかり合っていることだな」
「いや、それは分かりますけど……」
「つまりだな、オヌシを助けた右手におった守護神は奇跡を司っておるのだ」
「え」
「しかしやつの左手におる守護神は笑いを司っておってな」
いきなり司るとか笑いの守護神とか言われて私の頭の中は混乱状態だ。
そのことを白蛇さんは察したのかなんなのか、人間の声とは思えない笑い声でシャラシャラと笑った。
「もう、笑わないで下さいよ……」
「すまんすまん。まぁ普通に生きていたらこんなこと気にすることもないよな」と白蛇さんは言い、話を続けた。「とにかく、オヌシが無事ならなんでもよかったわい」
「まぁ、そこは……」
こんな言い方はしているが、なんだかんだ白蛇さんも優しい守護霊なんだな、と私は思った。
「まぁ詳しいことはブックマークに書いて置くから話を進めようか」
そうして白蛇さんから聞いたのはぽんぴーさんの話だった。
ぽんぴーさんはびっくりなことに、MENさんと同じ性質を持っている人らしい。あまり性格が似てるようには思わなかったのだが、性格と性質は違うと白蛇さんに指摘されてしまった。