第8章 守護霊の正体
そうして私は、夕食を白蛇さんと取りながら(彼は幽霊といっても食事をするらしい。なので一皿分余分に作った。)彼らまえよんさんたちのお話を聞くことになった。
まず、あのグループのリーダーともなっているヒカックさんの守護霊は見ての通り魚……というより熱帯魚であることには間違いがないようだ。
ヒカックさんは珍しいことに、守護霊と感情が非常に密接に繋がっているタイプらしい。私が最初に見た黄色い熱帯魚の守護霊は、焦っている時や慌てている時、困っている時などに現れるらしく、緑や青の熱帯魚は落ち着いている時などの正常な気持ちを表現しているらしい。
「守護霊ってあんなに沢山いることもあるんですね……?」
と私が質問をすれば、あれは複数いて一つの守護霊だと白蛇さんに言われ、そういうこともあるんだなぁと納得することにした。
だとすると、あのピンク色の熱帯魚はなんだったのかと問えば、白蛇さんは意味ありげに笑うだけでとうとう答えてはくれなかった。なんだったのかともう一度聞けば、次はコハロンさんの話に進めたので真相は不明のままだ。
「次にあの男の守護霊だが……否、やつは守護神が憑いていてな」
「守護神……?」
「うむ。下手すればワシより強い力を持っておる」
「白蛇さんより……」
守護神、と言われても、ぱっとそのありがたみを感じなかったが、常に光り輝いていることや死神を弱体化させることが出来たとしたのなら、本当にすごいものなんだろうとは思った。