• テキストサイズ

高校を中退して白石蔵ノ介と夫婦になるお話

第9章 白石家のパパは妻の実家に帰省後は甘えん坊になります


蔵「……………。」

俺は部屋に入るなり辺りをキョロキョロと見た。

涼子母「大丈夫よ?あなた達が来る事言ってないから!」
蔵「ホンマですか?」
涼子父「嫁さんに絶対にこっちへ来させないように頼んであるしな。」
蔵「おおきに…助かりま……すー!?」
「ん?どうした………えっ!?」
涼子母「あら……なんで?ここに??」
兄「悪い予感がしてね…鬼嫁を振り切ってやって来たのさ!!」

この涼子ちゃんの兄は俺を未だに涼子ちゃんを誑かしたと敵視しとんねん。せやから涼子ちゃんの実家行くの苦手やねん。

「もぅ!来なくていいのに!!」
兄「涼子ちゃん!なんて事を言うんだい!?お兄ちゃんに会うの嬉しくないのかい!?」
「蔵ちゃんに意地悪するから全然嬉しくない!馬鹿兄貴!」
兄「馬鹿って……そんな憎まれ口言うなんて!!この前まで『にぃに〜』って言いながら俺の後ついて来てたのに!!」
「15年以上前の話でしょ!?」
兄「ついこの前だろ?まったく…それもこれもこのロリコンが俺のラブリーな妹を誑かしたんが悪い!!」

義兄さんは俺を指差した。はぁ…会うとこの調子やからなんか疲れるわ…。涼子ちゃん達が味方してくれるんがまだ救いやけど。子供ら黙って引いとるし。

「ロリコンじゃないし!それと!私の蔵ちゃんを指差さないで!」
母「もぅ…お兄ちゃんは良い加減妹離れしなさいよ。」
父「そうだぞ?蔵ノ介君…こんな息子ですまないね。」
蔵「ははは…いえ…そんな…」
兄「なんだよ……みんなして!そんな事言うならお兄ちゃん帰っちゃうからな!!」
母「あっ、帰るならついでにお嫁さんにこのお菓子持って行ってくれる?」
「ほらほら早く帰りな〜!しっしっ!!」

涼子ちゃんは虫を手で追い払うように義兄さんに手を振った。死ぬほど悲しそうな顔しとってなんや気の毒に見えてきたで…。

兄「…おい!蔵石白ノ介!」
蔵「えっ…いや…俺は白石蔵ノ介なんですけど…」
兄「…今度会う時にはお前のその髪の毛の命は無いと思え!」

謎の捨て台詞を吐いて義兄さんは去って行った。
/ 92ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp