第2章 ホワイトクリスマス
カカシside
クリスマスイブという言い訳をしながら
いつもオレを邪魔する彼女との関係を度外視して過ごした今日は
多少の罪悪感はありつつも幸せでいっぱいでどうしようもなかった
終始笑顔な楓を見るたびオレは自分の気持ちを確信していく
(なんだかなぁ…)
気づいたほうがよかったのか?気づかないほうが幸せだったのか?
ずっと隣にいるのに、オレたちの関係があるかぎりは届かないのだ
それでも、好きだという気持ちは増すばかりで
暴走する行動も沢山とってしまった
楓の気持ちには薄々気づいている
でも楓の好きが先生という関係だったからこそ憧れからくるかっこいいだったりしたら?
いつもはこんなにマイナス思考に陥らないのに
楓のことになればいつだって考えすぎてしまう
すやすやと寝息を立てている楓を横にベットサイドに座る
「なぁ、本当はさ、とっくに愛してるんだよな。」
可愛い寝顔を見ながらサラサラな髪を撫でる
「マスク越しはノーカウントだから。」
目を細めて楓に近づく
止まらない心臓の音で楓が起きたらどうしよう
それでももうオレの衝動は止められなかった
(悪い先生でごめん)
唇を重ねる
昨日よりも長く
マスク越しに伝わるその柔らかい感触に全身に電撃が走るような
このまま…もっと先に進みたい
(だめ…これ以上は起こしちゃうから…)
「…これ、マジで止められないな……」
もう一回だけ…もう一回だけ……
もう少しだけ強く唇を押し付ける
唇を重ねただけなのに
体が全身熱くなる
「はぁっ……これ…やばすぎでしょ…」
無防備に寝てるほうが悪い
そう言い訳をしながら立ち上がる
頭を冷やすために水を飲み、今日の荷物から一つ箱を取り出した
飲み物を買ってくる時にこっそり買ったものだ
楓の枕元にそっと置いて、また楓の髪を撫でた
「楓、メリークリスマス」
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