第2章 ホワイトクリスマス
家に着くなり手袋を持って外に雪だるまを作る。
窓から見える位置に雪だるまを置いて、部屋から顔が見えるように内側に顔をくっつけた
「結構な大きさになったね!」
「楓がもっと大きくって言ったんでしょ…」
「だって小さすぎたらお家から見えないんだもん」
「部屋に戻ったらココアでも飲もう」
他愛のない話の中にいつもカカシ先生の優しさが散りばめられている
いつも忙しいのに私に時間を使ってくれたり
こんな子供じみた雪だるま作りでさえ笑顔で応じてくれるのだ
「ねぇカカシ先生、まだクリスマスイブだからいい?」
「ん?」
私は先生に駆け寄って思いっきり抱きつく
「わっ…ちょっ!」
勢い余って2人で雪の中倒れるとお互い目を見合わせて、笑いが込み上げてくる
「ふふっ…」
私も横に転がり先生の隣で雪の中寝転ぶ
雪だるま作りで暑くなっていた頬に空から降ってくる雪が当たるとひんやりと気持ちがいい
横を向けば先生も同じように笑っている
「あのね、カカシ先生。大好き。」
カカシ先生もこちらを向くと目を細めて笑う
「今日は生徒と先生じゃないんだよな?」
「うんっ」
「楓、好きだよ。」
わぁ夢なのかなぁ、夢なら覚めないといいなぁ。
「今日楽しかった?」
「うん、すっごく楽しかった。カカシ先生、来年のクリスマスも予約していい?」
「ははっ、楓にパートナーがいなかったらね」
パートナーなんてできるわけないのに
先生がいいのにな