• テキストサイズ

妖人恋

第3章 ちりぢり



「奥様から聞きました。熱があると、今日は安静にして休んでください。何か用がある時は鈴を鳴らしてください」

渡された小さい鈴

··チリン

(優しい音色がする)

「あの、貴方の名前は··」

「名前、ですか?」

(なんだろ、聞かれたくない感じか?)

「私の名前は··✿✿✿です」

「···?」

名前が、聞き取れない

(あの方と同じ反応ね、確かに私の名前はない)

正確には

『名前などない』


「あの、··病人の俺が言うのもなんですか··俺が名付けてもいいですか?」

「はい、喜んで」

「··貴方の名前は··」

何故かこの人を見てると


夢で見るアイツの顔が浮かぶ

「桜、貴方の名前は桜」

「桜、素敵な名前ありがとうございます」
/ 29ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp