第2章 かたおもい疑惑
拾われてから何日なんだろうか
あの人は何日か帰らない時もある
その時はなんか喋るご飯が出てくる
『きちんと食えよ』
ざざー··
(いないのに声が聞こえる)
広い家
私はひとり
だけど
ぴょん
(あなたの匂いがあるから私は幸せなの)
ガチャ
「えっ!ダノッチ、猫飼ったの!?」
「··拾っただけだ」
ぴるる
(あの人ともうひとりの声がする)
すたすた
「えーどんな猫ちゃん?オス?メス?」
「··メスだ」
「なら去勢とかしなきゃいけないじゃないか、僕がやってあげようか?」
「そうだな、近々頼むか」
「あ··うん(ダノッチが素直に言う事受け入れてる)」