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あの日見た紫の思い出

第18章 はじまりはここから


 気付けば、俺はあの日見たどこかの景色の中にいた。ここがどこだと歩き出せば、いつの間にか自分は靴を履いていることに気付いて見下ろせば、独特な形状で尖った靴が見えて俺はぎょっとした。

 見ると俺は本当に、魔法使いのキャラクターデザインそのまんまの格好をしている。

 じゃあまさか魔法も使えるのかと手の平を見てみれば、瞬く間に紫の魔法の玉が出来て、さすがに俺も察した。

 あの日見た紫の思い出の中にいるんだ、と。

 もう一度辺りを見回すと、そこにはまだ青々とした水田が向こうまで広がっていて、そこに泥まみれの少年が、たった今ミミズを捕まえたのが見えた。

 「僕」だった時の俺だ。

 俺は懐かしむと同時に、焦燥感が湧いて出てきて、走り出した。

 メンじぃを助けに行かなくては。

 俺はメンじぃの家へと、向かった。

 おしまい
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