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【H×H】ずっとそばにいて【イルミ】

第6章 過去




聞き覚えのある言葉に今度はサクラが首を傾げる。
その様子にイルミはぴくりと反応する。


「どうしたの?」

『ううん、なんでもない!今度っていつ?』

「1週間後」

『一応聞くけど、私はお留守番だよね?』

「なわけないだろ」

『ですよね…』


わかりきっていた答えにがっくりと項垂れたサクラ。
イルミと一緒なのが嫌なのではなく、イルミの行くところに血あり、だからだった。


「ちゃんと準備しといてね。あ、それと…」

『ん?』

「キル、家出したから」

『…………は?』


家出、ともう一度平然というイルミだが、サクラは思考が追いつかない。


『なんで!?』

「ミルキと喧嘩して、ついでに母さん刺して出てったよ。理由は知らないけど」

『……』


家出の理由はイルミにはわかっていたが、それを言えばサクラの様子は予想ができるためあえて言わなかった。

サクラはというと、ぶっとんだ内容に呆然するしかなく。完全に思考は止まっていた。


「キル、ハンター試験受けるらしい。オレはそれを連れ戻す。ついでにライセンスがあると色々便利だからね」

『………はぁ』


呆然とするサクラはほったらかして、イルミは淡々と喋る。


「家出するなんてどうかしてるよね」

『……』

「サクラ、聞いてる?」

『はっ!?ご、ごめん!なんか話しが突拍子もなくてついていけないや…』

「とにかく、サクラはオレについてくればいいから」

『はいはーい』


全く気のない返事。本当にわかっているのかわかってないのか、呆然としたままサクラはイルミの部屋を後にした。


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