第5章 デートくらい出来ます
「…………。」
抱かれるのはいいが、キスをされるのは嫌だった。
どう返事していいか困っていると、悟グッとしずくの顔を掴んだ。
「?!何?」
グイッと悟の目隠しがしずくに被された。
(また目隠し?!)
デジャヴの様な視界の暗さに、しずくは動揺する。
「……僕が嫌なら、この前の男の事でも思い浮かべてろよ。
僕は喋らないし…」
この前の夜の様に。
それでいいから、やはりキスもしたいし…。
しずくの体にも触りたかった。
「…悟…。」
悟の名前を呼びかけても、すぐに悟の唇が塞いでくる。
そんな事を言われても、この暗闇の中のキスも悟だと嫌でも分かる。
舌を絡めながら、悟が器用に服を脱がせていく。
スルッと服の中に滑る様に入って来た悟の手に、体が反応する。
どんどん服を脱がせていって自分が裸になる感覚が分かり、ベットに寝かされた。