第5章 デートくらい出来ます
悟は手を叩いて、とても良い案が出来たような仕草をする。
「っちょっ…待って!」
それでは離婚出来ない。
スタスタと自分に向かって歩いてくる悟に、しずくは牽制する。
伸ばしたしずくの手を悟は掴むと自分の胸に押し当てる。
「とてもいい案でしよ?2人の意見が一致する。
じゃあ早速子作りしようか!言っとくけどさっきみたいな態度は辞めてね、僕萎えちゃうから。」
ニコニコ笑いながら早口で言う悟に、しずくの表情が青くなる。
「ああそれと…もう避妊出来るなんて思わないでね。」
追い打ちをかける様な笑顔で、悟はしずくを担いだ。
「ちょっ…悟!」
スタスタとしずくの部屋に向かう悟にしずくは叫ぶが、悟は何の躊躇なくしずくをベットに下ろした。
下ろされた衝撃で一瞬目を瞑ったが、薄っすら目を開けて見上げた悟の笑顔を見て、彼が本気なのが分かった。