第4章 あなただけは絶対に嫌なんです
早くもっと声を出せばいい。
あの夜の様に。
そして自分もその情欲に巻き込んでくれ。
自分だけがしずくに情欲を持っている。
そんな現実から目を逸らさせて欲しい。
「っ?!」
「濡れてるんだろ、ここも…。」
悟はスッと指をしずくの秘部に移動した。
悟の声が聞こえるだけで、あの夜とは全然違う。
彼の声が聞こえて、彼の情欲した顔が自分を見ている。
それだけで気持ちは昂揚して、溢れた蜜が簡単に悟の指を受け入れている。
(………勘弁して欲しい。)
こんな自分は嫌だ。
あの夜は。
他の男に抱かれていると言うていで楽しめたのだ。
同じ様に悟が相手で自分の体が悦んでいるなんて、悟に知られたく無い。
なのに、体は悟に反応して。
中に入ってくる悟の指に、しずくを気持ち良くしようとしている悟の舌に。
簡単に溺れそうだ。