第4章 あなただけは絶対に嫌なんです
昨晩の事を思い出して、しずくは顔を赤らめながら言った。
「………………。」
そのしずくの顔を見て、悟は不機嫌そうにしずくを見る。
(何で不機嫌そうなのかしら、褒めたのに…。)
他の男との情事を思い出して、顔を赤くするしずくが気に入らない。
アレは自分だと再度叫びたくなる。
「………どうでもいいけど、妊娠とか気を付けてよね…。」
悟の言葉で、しずくはピンときた。
ああ…他の男に中出しを頼んだのが気に入らなかったのか。
「後……、愛人が出来たら離婚しないんだろ?」
確認する様に悟は言った。
「そうねぇ…、まだ出来てないから分からないわ……。」
「!?」
不敵に笑うしずくに、悟の目が顰められる。
「……まだ、探す訳?……。」
「………………。」
悟は昨日で満足しろと言う事なのだろうか。
とてもじゃないが、悟だったとしなくても、目隠しでは到底恋愛は出来ない。