第4章 あなただけは絶対に嫌なんです
「……はぁ……。」
しずくはため息を吐いてシャワーを浴びる為にベットから降りた。
悟の事だからしずくの目的はバレたかもしれない。
だけど離婚したい理由は一生分からないだろう。
目的はバレてもどうでも良かった。
どっちみち最後は離婚を勝ち取るからだ。
悟…私は………。
どんな手を使ってもあなたと離婚する。
それでも涙が出るのは。
結局、この情欲を満たしたのが悟だったからだ。
忘れないと。
悟と求め合ったSEXがどんなに満たされても。
あれは勾ものの時間だから。
「…お帰りなさい…。」
普通にリビングに座って迎える悟にしずくの目が歪んだ。
「……ただいま……。」
しずくはそれだけ言うと、スッとリビングを通り過ぎようとした。
そんなしずくの手を悟が掴んだ。